
ひし形の型がなくても、四角いスポンジの各辺の真ん中を結ぶと、四辺の長さが等しい形を切り出せます。横長・縦長の長方形からなら、ひし餅のように対角線の長さが違うひし形になります。
大事なのは、目分量で斜めに切り始める前に、できあがりの大きさと切る位置を決めること。デコレーション前のスポンジなら、切り落とす部分も見通して準備できます。
長方形なら、四つの辺の真ん中を結ぶ

例として、縦18cm・横12cmの長方形を考えます。上下の辺は端から6cm、左右の辺は上から9cmの位置が真ん中です。この四点を順番に直線で結び、四隅を切り落とします。
- スポンジの縦・横の長さを測り、半分の位置を計算する。
- 上下左右の各辺の真ん中へ、清潔な道具で小さな目印を付ける。
- 上の目印から右、右から下、下から左、左から上へ切る線を確認する。
- 四隅を切り落として、中心のひし形を残す。
補足
この例では、ひし形の上下の対角線が18cm、左右が12cmになります。四辺は同じ長さです。切り落とす四つの三角形を除くため、厚みが同じならスポンジの面積は元の半分になる点も、作る人数を考えるときに覚えておきたいところです。
正方形からは、どんな形になる?
正方形でも、各辺の真ん中を結ぶ方法は使えます。ただし、できるのも正方形です。見た目は斜め向きになりますが、横長のひし餅のような形とは違います。数学では正方形もひし形に含まれますが、作りたい見た目と同じかは分けて考えましょう。
横に広い形にしたいなら、まずスポンジを長方形に整えてから、その四辺の真ん中を結ぶと寸法を決めやすいです。たとえば18cm角のスポンジを18cm×12cmへ整えて、上の例の切り方を使えます。切り落とす量が増えるので、残る大きさを先に紙へ描いて確かめておくと安心です。
丸いスポンジも、組み替えず切り出せる

丸いケーキを切って組み替える方法は、丸みのある部分を合わせるだけで四辺がそろうとは限りません。ここでは、丸の内側に収まるひし形を決めて、外側を切り落とす方法を紹介します。
直径18cmのスポンジなら、中心から上下9cm、左右6cmの位置を四つの頂点にする例が考えられます。上下は円周の端、左右は円周から内側に入った点です。その四点を結ぶと、対角線18cm×12cmのひし形になります。
左右の目印を円周の端にすると、対角線がどちらも18cmの正方形になるので、仕上げたい形に合わせて選んでください。丸からの切り出しは端のスポンジが多く残るため、丸いケーキをそのまま大きく使いたい場合には向きません。
ひし形を6等分するときの切り分け方

形まで同じ六つの三角形にするのではなく、「面積を六つに等しく分ける」方法です。スポンジの厚みが同じことを前提に、ひし形の頂点を上A・右B・下C・左Dと呼んで説明します。
- 上Aと下Cを結ぶ対角線で、左右に二つの三角形へ分ける。
- AからCまでの長さを三等分する。18cmならAから6cmと12cmの二点へ目印を付ける。
- 右の頂点Bから、その二点へそれぞれ切る。
- 左の頂点Dからも、その二点へそれぞれ切る。
左右それぞれ三つ、合計六つの三角形に分かれます。18cm×12cmの例なら、対角線上の底辺は各6cm、右・左の頂点から対角線までの高さも各6cmなので、各片の面積が同じになります。形はすべて同じではなく、果物やクリームの重さまで均等になる方法ではありません。
先に分ける人数と飾りの配置を決めておけば、切る線の上へ大きな果物を置いてしまうのを避けやすいです。完成形で写真を撮りたい場合は、撮影後に果物などの飾りを移してから切る方法も考えられます。
形を整えるときと、完成後に切るときのコツ
四角や丸から形を作る工程は、クリームや飾りを付ける前のほうが切る位置を見やすいです。大きさを決めるための型紙は、まずケーキの外で寸法確認に使いましょう。印刷物や工作用の厚紙を、そのまま食品へ当てる方法は案内しません。
完成したケーキを取り分けるときは、クリームや果物が刃へ付くと次の切り口が崩れやすくなります。包丁メーカーの藤次郎の切り分け方でも、刃を温めて水気を拭くなどの方法が紹介されています。刃や湯の扱いには気をつけ、一切れごとに付いたクリームを落としてから次を切りましょう。
切り落としたスポンジは、別の器でクリームや果物と合わせるなど、別のおやつに使う方法もあります。大きな一台へ戻すことにこだわらず、最初に余る量まで考えておくと準備しやすいですね。
ひな祭りらしさは、形と彩りで楽しむ
農林水産省の餅の紹介では、ひな祭りに緑・白・桃色の菱餅を飾ることが説明されています。ケーキも、その形や春らしい色を取り入れると雰囲気を楽しめます。
一方、菱餅の材料の伝承から、ケーキを食べれば血圧が下がる・解毒できるなどの健康効果を結び付ける必要はありません。使う食材やアレルギーは、食べる人に合わせて選びましょう。
まとめ
長方形の四辺の真ん中を結ぶと、切る位置を迷いにくいひし形を作れます。正方形や丸いスポンジでも、仕上がりの対角線を先に決めると形を考えやすいです。
四隅や円周側を切り落とすため、残る大きさは元のスポンジより小さくなります。食べる人数・余る部分・取り分ける線まで決めてから飾れば、ひな祭りの準備を進めやすくなりますね。