暑い季節が近づいてきました。この季節、気になるのが2014年に大流行したデング熱ですね。
今年も流行るのでしょうか?
デング熱はどうやって人にうつるの?
予防として虫よけスプレーが効果的なの??
こういった疑問について調べてみました。
目次
デング熱はどんな病気?今年も流行る?
2014年8月、都内で女性がデング熱に感染したというニュースが流れました。実は国内でも海外旅行先で感染し帰国後デング熱が発症する例は毎年200人ほど確認されています。
昨年感染した女性に渡航歴がなかったことから国内感染と確認され大騒ぎになったのです。
国内感染は70年ぶりのことでした。その時は戦争中で戦場でデング熱が流行していたことから日本も影響を受け患者数は20万人に上りました。
2014年は10月31日時点で160人の感染が確認されました。
デング熱はどんな病気?
デング熱はデング熱ウィルスに感染したことによって発症します。
感染した人がすべて発症するわけではありません。
また媒介能力がある蚊を通じてしか感染しません。人から人にうつることはありません。
感染した場合、通常2~7日の潜伏期間ののちおよそ2~4割の人に発熱、顔面紅潮、結膜充血、頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹の症状が現れます。
発熱は2~7日間続きます。発症後3~5日後発疹が出現し、四肢、顔面に広がります。症状は1週間程度で回復しますが、重症化した場合「デング熱出血」を起こすことがあり、まれに出血にともなうショック死をすることがあります。
デング熱が恐れられているのはこのことからです。
デング熱は今年も流行る?
デング熱は今年も流行るのでしょうか?
日本でのデング熱の発症は今のところ報告がありません。
デング熱の媒介能力があるヒトスジシマカは日本のほとんどの地域(秋田県および岩手県以南)に生息しており活動時期は5月から10月下旬です。
ヒトスジシマカの成虫は気温が下がると死んでしまうのでウィルスを持った蚊が年を越すことがありません。
冬を越した卵からウィルスが検出されたことはないので、ヒトスジシマカの寿命は40日程度のため昨年流行ったデング熱ウィルスを持った蚊は今現在いないでしょう。
しかしながら東京都内での観測地でヒトスジシマカが2年前から2014年にかけて倍増していたことがわかりました。
2003年 471匹
2010年 845匹
2013年 871匹
2014年 1,706匹
このことから厚生労働省は2015年もデング熱の発生が広がる恐れがあるとして大きな公園でヒトスジシマカの発生状況を継続して観測するような予防指針を告知しています。
一旦発生すると拡散の恐れがありますね。
そういった場合に備えて、感染を防ぐためにできる対策はしておきましょう。
デング熱が流行した時の対策は?
もしもデング熱が流行してしまったらどうすればいいでしょうか?
デング熱にはワクチンなどの予防薬はありません。そのため対策は蚊にかまれない事しかありません。
対策その1 長袖・長ズボンで肌の露出を抑える
蚊に刺されない基本は、刺されにくい服装です。長袖、長ズボン、首元は襟がある物を選ぶなど肌の露出を抑えましょう。長袖、長ズボンも肌と服の間に空間があるものや、厚手の生地にして蚊に刺されても肌に届かないような素材を選びましょう。
対策その2 虫よけスプレーを使用する
肌が露出している部分は虫よけスプレーを使いましょう。
虫よけスプレーもいろいろありますが、虫よけに有効な成分は「ディート」です。
厚生省が認可している虫よけ剤としての「ディート」の最高濃度は12%です。
ディートの濃度が12%以下のものもあります。濃度の違いは効き目時間の長さのみです。
虫よけ剤を買うときは、パッケージの裏面にある成分表示に「ディート」があることを確認しましょう。
ディートを12%含むムシペールαやムシペールPSは医薬品としても認可されています。
日焼け止めを併用する場合、日焼け止めの上に虫よけ剤を塗りましょう。
ディートが入った虫よけ剤を子供に使うときの注意点
- 飲んだり吸引しないようにする
- 一度大人の手にスプレーしたもの塗る
- 長時間塗ったままにしない(子供4時間程度)
- 帰宅後は石鹸を使って虫よけ剤を洗い落とす
まとめ
2014年のようにデング熱が流行してしまうのか、ちょっと心配ですね。
蚊の発生は昨年よりも多くなる可能性があるという調査結果も出ていますので蚊に刺されないような予防策の準備はしておきましょう。