今年の夏は例年にない程の猛暑となっていますね。
猛暑になると発生個数が増えると言われるのが台風です。
台風は、猛烈や風だけでは無く、大雨をもたらします。
「何で台風が発生するか?」「夏に集中して発生するのはなぜ?」など、気になりますよね。
今回は、台風が発生するメカニズムや発生時期、低気圧との違いなどをご紹介します。
ぜひ夏休みの自由研究の参考にしてくださいね。
台風はどうやって発生するの?
台風が発生するメカニズムの前に、「台風」の名前の由来についてご紹介したいと思います。
以前、夏休みの自由研究で台風の仕組みを調べた時に、「何で強い風が吹くのに、大風(大きい風=強い)と呼ばないんだろう?」と素朴な疑問が湧き、調べてみました。
諸説ありますが、台風という呼び名の由来は「タイフーン(Typhoon)」という英語に当てはめたとの説が多くの支持を得ています。
「台=タイ(Ty)・風=フーン(phoon)」と当てはめる事が出来ます。
では、本題の台風が発生するメカニズムについてご紹介します。
台風発生のメカニズム
1)暖かい海の上でできた空気の渦の真ん中へ、沢山の水蒸気が入った空気が流れ込みます。
2)真ん中へ流れ込んだ空気は上昇気流となり、雲となります。
3)作られた雲は、その後積乱雲に変わります。
その時に合わせて沢山の熱を出す事で上昇気流が更に強くなり、この現象を繰り返すことで「熱帯低気圧」になります。
4)熱帯低気圧が発達すると、台風になります。
台風は「暖かい地域(熱帯地方)の海の上」で発生します。
暖かい地域の海は温度が高いのと同時に、台風の源である雲も多くあり、
また、その雲を巻く力も強い事が特徴です。
ちなみに、大陸には海が無く水蒸気を発生させるエネルギーが無い為、熱帯低気圧は発生しません。
台風の時期はなぜ7月から9月に集中するの?
先程台風は熱帯の海の上で発生するとご紹介しましたが、たまに春や秋にも「台風が発生しました」と天気予報で見る事があります。
この事から、「気温と海水温が高い熱帯地域では一年中台風が発生している」事が分かります。
では、なぜ一年中発生している台風が日本にやってくるのは「7~9月の夏」に集中しているのでしょうか。
それは、「季節風」の影響が多いからです。
季節風とは、その名の通り季節によって吹く風の事で、熱帯地域で発生した台風が東風に乗ったまま、西の方角へ進みます。
その後、日本の周りにある太平洋高気圧の力によって台風が押し上げられ、偏西風に乗って日本へ向かってきます。
この様な季節風の影響を受ける為、7~9月の夏に台風が多く日本にやってきます。
ちなみに、台風は夏と秋で速度が異なり、夏は遅く秋は早い特徴があります。
温帯低気圧、熱帯低気圧、台風の違いやメカニズムとは!?
この台風ですが、先ほどご紹介した熱帯低気圧が発達したものです。
さらに低気圧には、「熱帯低気圧」と、「温帯低気圧」の2種類があります。
この2つの低気圧にも違いがある事はご存知でしょうか?
具体的な違いは、風速や時期などでもはっきり表れています。
熱帯低気圧 | 温帯低気圧 | |
---|---|---|
風速 | 中心が強い | 全体的に強い |
等圧線 | 中心が密 | 均等ではなく歪 |
前線 | できない | できる |
発達すると? | 台風になる | 台風にならない |
ちなみに、この低気圧の構造は熱帯低気圧と温帯低気圧では違いがあります。
熱帯低気圧は、熱帯地域の海上で水蒸気を多く含んだ空気が源であるのに対して、
温帯低気圧は、暖気と寒気が混ざりやすい地域で、2つの空気の中心が上昇気流となる事で発生します。
この事からも、この2つの低気圧は違いがある事が分かりますね。
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台風は「熱帯地方の海上」で熱帯低気圧が発達する事で台風になります。
7~9月に日本にやってくる夏の台風は速度も遅く、被害を出しやすいので台風情報には注意しておきましょう。