ある日突然出現する親知らず。
テレビで芸能人が一気に4本抜いたことでもニュースになりましたね。
「でも、痛いって聞くし、虫歯でないのなら無理して抜かなくてもいいのでは?」と思う人もいるはずです。
親知らずとは一体ナニモノなのでしょうか。
今日はその正体から、抜歯をする理由までをまとめました。
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生えてきたら抜歯するイメージの親知らずですが、なぜ抜く必要があるのでしょう。
親知らずは一番奥に生えてくる永久歯のため、斜めに生えてきたり、表面に中途半端に出ているため、歯ブラシなどでもかなり磨きにくい状態にあります。
そのため、周りに歯垢(プラークともいいます)が溜まり、虫歯のリスクが高くなります。
また虫歯になった際も奥まっており治療が難しいため、歯医者さんも抜歯を勧めることが多いですね。。
親知らずは見つかったら完全に出来上がる前に抜くほうがいいともいわれています。
親知らずの根本には大きな神経と血管が繋がっている下顎管というがあり、それを傷つけてしまうと、大量に出血したり、麻痺が残ることがあります。
親知らずが完成すると、根が深くなり、下顎管に近くなります。早めに抜くことによって、抜歯による麻痺のリスクを減らすことが出来ます。
斜めに生えることによって正常な歯を押したり傷つけることにもなりやすく、特に歯科矯正をした人は、親知らずが生えることによって、歯が押され、元に戻ってしまう可能性があります。
そのため、親知らずは若い内に抜いたほうがよいといわれています。
斜めに生えた歯が、隣の歯を大きく溶かしてしまい、場合によってはくっついてしまうこともあります。
そのせいで、歯を骨ごと削り取らなければいけなくなったり、親知らずの周りの歯の歯周病が進行してしまい、2本以上の歯を同時に抜かなければならなくなる可能性もあります。
親知らずが生えてきているかは、自分で分かりにくいかもしれません。
定期的に歯科検診を受けることで歯医者さんのほうが気が付いてくれるので、年に一度は検診を受けるようにしましょう。
妊娠を考える場合、事前に親知らずを抜く方も多いですね。
妊娠してから親知らずが痛くなって抜歯をすることになった場合、痛み止めや抗生物質を服用することになるため、赤ちゃんへの影響も考えられるからですね。
痛くなった際には耐えるのも大変なので、親知らずがある方は歯医者さんと相談してどうするのか決めておきましょう。
芸能人の方で一気に4本抜いた方がいましたが、腫れもひどくて大変そうでしたね。
複数生えている方は計画的に抜歯していきましょう。
親知らずを抜くデメリットもある?
親知らずを抜くことには実はデメリットもあります。
まっすぐ生えているとか、虫歯になっていないなど、影響がないようなら、特に抜く必要はありません。
■歯周病のリスクが上がる
現代病である歯周病には、30代になると80%に人がかかる可能性があります。
親知らずがななめに生えていると歯茎に隙間(歯周ポケット)ができ、歯茎が腫れた口臭の原因となります。
親知らずを抜くことによって、抜いた部分の骨が十分に回復せず、骨が下がってしまい歯周ポケットが残ってしまうことがあります。
このような場合でも歯医者さんで対応策を考えてくれるので、親知らずを抜いた後も歯医者さんには定期的に通ってくださいね。
■親知らずを移植歯として利用できなくなる。
親知らずは、健康な状態であれば移植歯として利用することも可能なのです。
歯を虫歯や歯周病で抜いた場合、そこには隙間ができます。
本来であれば、ブリッジやインプラントで人口の歯を作り、隙間に固定します。
親知らずは自分の歯ですから、人工のものと比べて自然に馴染みます。
ただし、親知らずが虫歯になっていないなど健康状態がいい場合のみなので、抜歯を勧められている場合は、移植用に置いておくという選択肢は考える必要はありません。
親知らずは生えない人もいる?
親知らずとは、最後に生えてくる永久歯のことで、第三臼歯や智歯などとも呼ばれています。
昔は食品をあまり加工せずに食べていましたが、近代では食生活の変化によりあまり固いものを食べなくなりました。
そのため、顎は退化し、だんだん小さくなっていきましたが、もともとの歯の大きさや本数は変わりません。
本来であれば永久歯の最後に生えてくるべき親知らずのスペースがなくなり、狭いところに無理に生えてくるため、真っ直ぐに生えてくることができず、様々な影響を与えるようになりました。
しかし、親知らずが生えてこない人もいます。
親知らずが生えないというのは、ただ単に親知らずが生えない人と、生えているけれどまだ表面に現れていないだけの人と、大きくふたつに分けられます。
親知らずは顎の小さい人には生えにくいそうです。
口の中ではすでに永久歯が生え揃っており、親知らずが生えてきたくても外に顔を出すことができなくなります。
これは、歯科医院でX線写真を撮らない限り、気付くことはありません。
また、本当の意味で生えない人もいます。これは遺伝によることが多く、親が生えていなければ、子供も生えないことが多いようです。
歯が生えるときは、まず最初に「歯胚」という歯の土台が出来上がります。
生えない人はこの歯胚にそもそも親知らずが組み込まれていないので、生えることはありません。
親知らずを抜いたりすることを考えれば、最初から生えてこないというのはちょっとうらやましい気もしますね。
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親知らずが生えてきたからといって必ずしも抜く必要はありませんが、自分の歯のことでも歯医者さんのほうが状況をしっかり把握してくれています。
すぐには抜かなくてもいいといわれた場合でも、妊娠の予定があるとか受験の予定があるとかであれば、歯医者さんに状況を説明して抜歯のスケジュールを一緒に考えてもらいましょう。
親知らずも虫歯も定期的な検診で早めに見つけることができます。
自分の誕生月は痛いところがなくても歯医者さんで定期健診を受けておくと安心ですね。