寒い日が少しずつ少なくなり、暖かい日差しが差し込むようになり、ひな祭りの季節がやってまいりました。
雛人形に、菱餅に、もしかしたらひな祭り用の散らし寿司やお菓子などを自分で作る方もいらっしゃるかもしれません。
そして、白酒なんかも用意する家庭もあるかもしれません。
けれどふと思うことは、白酒って飲む意味があるの? 甘酒と何が違うの?
そんな疑問はありませんか?
今回は、そんなひな祭りにまつわる飲み物のお話です。
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私の家庭では、ひな祭りのお祝いに白酒を出すことはないのですが、白酒には大切な意味があるのです。
白酒(桃花酒)には、桃は邪気を祓い、気力や体力の充実をもたらすという意味があります。
もともとは中国のお酒でして、桃の花びらを漬けた桃花酒(とうかしゅ)というものが飲まれていました。
桃は、邪気を祓うといわれているので、とにかく縁起が良いものだったのです。
しかし、日本にはあまり馴染みがなく、江戸時代に入る頃には飲みやすい白酒のほうが良いとされ、白酒のほうが定番化したようです。
ここで気がついた方もいるかもしれませんが、白酒は桃には全く関係はありません。
ですので、本来の意味すらこの時点では失われています。
白酒と甘酒は違うもの?
白酒と甘酒って似ているのですが、作り方を調べると違いが良く分かります。
白酒は、みりんに蒸した米や麹を混ぜて熟成させて出来ています。
アルコール度数は約10パーセントとなっていて、完全に大人の飲み物です。
本来、子供の為のお祝いなのに、大人が楽しむお酒になってしまっては本来の意味と全く違ってしまいます。
邪気を祓う飲み物ですが、アルコールが入っていて、子供が飲むことは出来ません。
そこで、アルコールのない甘酒が登場したのです。
甘酒は、米と麹で作るもので、アルコールは入っていません。
とても簡単なので、自宅で手作りの方もいるのではないでしょうか?
しかし、子供が飲めるから甘酒を造ったのは良いのですが、そもそも甘酒に、桃は関係ないので、邪気を祓う意味は全くありません。
現在では定番化した甘酒も、邪気を祓うことができないのであれば一体何の為にあるのか……考えると複雑な気持ちになるのではないでしょうか。
ひな祭りに子供が飲めるのはどちら?
まとめますと、
甘酒:アルコールのない飲み物
とは言うものの、私自身は米麹が苦手なので甘酒は一切飲みませんし、匂いだけでもちょっと気持ち悪くなってしまいます。
また、麹アレルギーの場合は、作らないほうが良いと思います。
また、アレルギーに限らず、甘酒が苦手なお子様には無理に飲ませる必要もないので、甘酒が好きな場合のみにしましょう。
まとめ
桃花酒の代わりに日本では定番化した白酒や甘酒ですが、邪気を祓うための桃は全く関係ない。
と、言うことが分かりました。
白い飲み物ということで、子孫繁栄や長寿などを表している可能性もありますが、実際のところは分かりません。
余談ですが、白酒は酒税法でリキュールになります。
子供の頃から白酒が好き、という方は甘酒と白酒が同じものだと思っているかもしれません。
勧められても、絶対にお子様に飲ませないでください。
ちなみに、白酒はお酒なので家では作れませんので、家で作っていたという方は甘酒と勘違いをしているのかもしれませんね。